就職活動の際、生まれ育った静岡に密着した仕事に就きたいと考え、地域の人や地元の企業に関わることのできる信用金庫に興味を持った。その中で、せいしんには「経営相談部」という部署があり、多くの中小企業診断士が活躍しているということを知った。
「自分も中小企業診断士を目指したい!」その思いでせいしんに入庫を決めた。
入庫後、営業で取引先の経営者と関わっていく中で、お客さまが抱える経営課題を解決できるよう、より専門的な知識を身につける必要性を強く感じ、中小企業診断士の資格を取得した。
そして今、経営相談部に配属され、中小企業診断士として月に10件ほどのお客さま支援を担当している。
経営相談部では、支店から相談を受け、解決に向け動き出す。
販路開拓や新商品の開発、それに伴う設備導入、また補助金や税制の支援など、支援内容は幅広く、お客さまの事業について知るところから始める。
営業担当から話を聞き、そして、お客さま先を訪問し、詳しく教えていただくのだが、事前に自分の中である程度、仮説を立てておくのだ。
「恐らく、このお客さまには『ものづくり補助金』を利用した設備投資と、新規事業の販路拡大が必要だろう」といった感じで。
関与した多くの企業様の中でも、特に心に残っているのは、甘酒などの発酵食品も手がける米店のご支援。
大正元年から続く老舗で、最近、5代目として事業を受け継いだ社長から、こんなご相談を受けた。
「お米の売上が年々減少していて。でも、うちには甘酒が新たな商品としてあるです。
他社よりも糖度が高く、美味しいと評判で、売上が増えてきているんですよ。
今はこの店舗だけで販売しているんだけど、これを全国展開したいと考えています。」
甘酒づくりの課題を聞いてみたところ、麹菌は1週間しか保存できないとのこと。
新たな設備の導入で量産することで賞味期限を延ばせるため、販路拡大できるとのこと。
事業計画の策定、商品開発、プロモーション、市場調査などを支援し、設備投資には、ものづくり補助金の活用を提案した。
「素晴らしい案だと思います。ぜひこれでよろしくお願いします。」
私が作成した補助金の申請書にお客さまが目を通された。市場の動向と、この事業の長所、メリットがぎっしり詰まっている。
補助金が無事に採択されたときは、安堵したと同時に、計画立案から設備投資支援まで一貫した支援に関わることのできるこの経営相談業務の醍醐味を感じた。
この夏には、新しい設備が導入される予定だ。
今後も定期的に訪問し、販路開拓のためにビジネスマッチングのご提案など、ご支援していこうと思う。
8:30 | 出勤、ミーティング、メールチェック |
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9:00 | 情報収集、ビジネスマッチング関係事務新規商談・問い合わせの対応 など |
9:30 | 営業店職員と取引先訪問(経営相談等)、経営相談資料の作成 など取引先の事業について事前に下調べし、業界動向についてなど、資料を作成し持参します。 |
12:00 | 昼休憩 |
13:00 | 営業店職員と取引先訪問(経営相談等)、経営相談資料の作成など工場がある企業様の場合には、工場の視察もし、事業を深く理解します。 |
15:30 | 取引先向けセミナーなどの企画検討、 SBC事業の運営準備など世の中の流れを把握した上でどのような内容のセミナーが求められているかを検討し、企画・講師の手配等を行います。 |
17:00 | 退勤 |